ソウルのソレマウルにあるミシュランスター1つ星のフレンチレストラン
「Soigné(스와니예, スワニエ)」でランチをしてきました。
ソウルにあるミシュランスターのお店は3件目ですが、
このお店が一番良かったような気がします。
ソウルのミシュランスターレストランはソウルナビのまとめページが見やすいです。
お店の位置
場所はこちら。
行き方
地下鉄3号線の高速ターミナル駅の近くにある国立デジタル図書館(국립디지털도서관) の
正面から入って敷地の右手奥にある階段を降りて目の前にお店があります。
初めての方は分かりにくいかもしれません。
階段を下るとお店の入り口が左手にあります。お店の方が出迎えてくれました。
前日に予約したので席は厨房が見られるカウンタ席ではなくテーブル席に
案内されました(予約時もテーブル席の旨伝えられていました)。
ここのお店の料理は韓国の古典にあるレシピをベースに現代風に
アレンジしたコース料理が出てきます。
日本語メニューをいただきました。「十六番目の物語」というテーマで、65,000ウォン(約6,500円)のコースです。
最初に出てきたのは蒸しナス。
飲食知味方という文献のレシピを再現したものだそうです。蒸したナスの上にテンジャンソースを塗り、直火でさっと焼き香りを出した後、全体的に柔らかいナスとソースの質感の対比を出すために蕎麦のパフをナスの上にのせたものとのこと。とても繊細な味わいでした。
次に出てきたのは人参キムチ。
林園十六志という文献に出てきた人参キムチは現在のキムチと異なり、キムチという調理法の原型に近い野菜貯蔵法だったそうです。酢をソースとして利用するという点で現在のピクルスに近い感じとの説明でした。味も通常のキムチとは異なり、タイの刺し身が中に巻いてあり、おせち料理のような感じでした。
3番目は当帰餅という漢方が入っているお餅でした。
口直しのような位置づけだそうです。
林園十六志という文献にある、いくつかの珍しい餅の中でシェフが関心を持ったものだそうです。当帰という漢方(冷え性に効くらしい)を使っており、この料理は後から出てくる料理のための口直し的な位置づけのようです。
4番目はアワビのキムチ。
飲食方分という文献にあるレシピをほぼそのまま再現したそうです。醗酵させたアワビを、食感の組み合わせとして合う大根と梨を和え、当時はなかったプレーティングする方法で接近させたのものとのこと。これもキムチというよりはお正月料理のような感じがしました。
5番目は白菜餃子。
林園十六志という文献のレシピをもとに再現したもの。レシピにはない肉が白菜と一緒にそば粉の皮の中に入っており、これは現在食べるマンドゥとそれほど味は変わらない感じでした。
6番目は.ホタテのスープ。だしが濃厚で美味でした。
群学会騰という文献より。ホタテの貝柱とフダンソウがカキで出汁をとったスープに入っています。
7番目。メインのイベリコ豚のステーキ。
群学会騰という文献より。ヤンニョムを小麦粉で糊のように作り、それを肉の周りに塗りつけて焼くという調理法が記載されており、同じ方法で焼いたものだそうです。当時イベリコ豚は無かったと思うので、そこは現代風にアレンジされたものと推察します。
デザートはツルニンジンという山菜を使ったトック(餅)とムース。
さっぱりして上品な味でした。
群学会騰という文献より。
占めはコーヒーとバースデープレート。実は私の誕生日でした。コーヒー以外には菊の花のお茶や紅茶などが選べます。
すべて食べ終えた後に、実際の文献のどの部分を参考にしたのかをまとめた冊子を
みせていただきました。装丁もそれっぽくていい感じです。
中を開くとこんな感じです。
まとめ
お店には日本人の旅行者らしき女性の二人組もいたりと、
日本人にも人気の店のようでした。私は韓国語で応対してもらいましたが、
英語でも説明してくれるようです。
また、日本語メニューもあるので初めての方でも入りやすいお店かと思います。
ただ、場所が分かりにくいので予め住所をハングルでも持っておき、タクシーの運転手にナビで入力してもらったほうが良いかも知れません。
サービスは程よい距離感で、とても好感が持てました。
料理も繊細で、日本人の感性と合うような気がしました。
また行きたいお店です。